トランスの動作原理とは?単相と三相の違いについてもまとめてみた

電気・電子

ども!先週末ひさびさに銭湯にいって、毎日通いたい気分になってるamasawaです。

 
今回は電源回路でよく使うトランスについて記事にしてみました!

 

トランスとは変圧器のことである

そもそもトランスとはなにかというと、変圧器のことを指しています。英語でいうと”transformer”といい、そこから「トランス」と呼ぶようになりました。

 
変圧器とは電圧を変換することができる機械(部品)で、変電所などにある何メートルあるかわからないような大きいサイズのものから、回路に実装できるような数センチのサイズまであります。

 

トランスは電磁誘導の法則を応用している!

トランスは、交流の電圧の変換に用いられます。

 
日本の家庭用コンセントでは、AC100V(50Hz/60Hz)が供給されていますが、家電などの電気機器はAC100Vでそのまま回路全てを動かしているわけではなく、電圧を変換してから回路を動かしているものが多いんです!

 
電気機器は、トランスなどの変圧器が内蔵しているため、コンセントからAC100Vを供給した後に、機器ごとに合わせた電圧に変換して動くようになっています。

 
トランスで電圧変換を行うためには、入力側に印加された電圧と出力側から印加される電圧を変えなければなりません。
これはどのような方法でやっているのでしょうか。

 
トランスはファラデーの電磁誘導の法則を用いて電圧変換を行っています。ファラデーの電磁誘導って名前は難しそうですが、中学の理科で電磁誘導の実験をした記憶があります。(確か中学だったはず、、、笑)

 
実験ではコイルに磁石を近づけたり、離したりすると電流がプラスに振れたり、マイナスに振れたりしました。これはコイルの磁束の変化が生じたことで電流が発生する電磁誘導の法則によって引き起こされる現象です。

 
磁束に変化で電流が流れる現象がありますが、逆に電流の変化で磁束が発生します。AC電圧がトランスに印加されると(つまり正逆方向に電流が流れると)、入力側に磁束が発生して、発生した磁束によって2次側に電圧が発生するため、絶縁状態のまま、電圧を変換することができるんです!

 
入力側と出力側は、回路的に接続されているわけではなく、完全に絶縁することができるため、入力側の電流が出力側に流れることを防止して、出力側の回路を保護しています。

 

トランスは大きくわけて単相変圧器と三相変圧器に分かれる

そもそも単相と三相の違いは?

単相と三相の違いを一言で表すと、送る信号と方法が違います。

 
単相交流は名前の通り、単体の(一つだけの)交流波形のことです。

 
単相交流送る方法は2線式と3線式の二通りあって、単線2線式は電源から負荷まで電線が二本、単相3線式は三本あります。単相交流は一般的に家庭用として用いられることが多いです。

 
三相交流は、3つの単相交流波形が組み合わさってできている波形で、それぞれの波形の位相が120°ずつズレているのが特徴です。

 
三相交流は単相交流よりも、効率よく電気を送ることができるので、産業用など家庭では使わないような大きな電力を必要とする大型機器に使われることが多いです。

 

単相変圧器と三相変圧器は変換する対象が違う

単相と三相の違いは、交流波形の違いということがわかったので、単相変圧器三相変圧器の違いの説明に進みましょう!と行きたいところですが、実はもうほとんど答えは出ています。笑

 
これらの違いは、要は単相交流を変圧するか、三相交流を変圧するかの違いだけなんです!

 
回路設計者からしたら、扱っている製品によって使用する変圧器(変えればいいだけです。

 
AC100Vや200Vの単相交流を使った製品の回路を作るのであれば、単相変圧器を使い、三相交流を使った産ョなどの大型機器の回路設計をするのであれば、三相変圧器が必要になります。

 

筆者のつぶやき

トランスは、交流を使った回路ではかなりの重要部品の一つですので、基本的な原理を理解しておいて損は全くありません。

 
トランスは巻数などの仕様を変えることで、印加したい電圧に変更することができるので大変便利です!

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