今回はコンデンサの違いについてまとめました
コンデンサの違いを理解して、適切なコンデンサを選べるようにしましょう。
コンデンサ無しで回路は作れない!
電気屋なら誰もが聞いたことあるコンデンサですが、コンデンサは抵抗、コイルと並んで超重要部品の1つです。
世の中にある回路のほぼ全てにコンデンサが入っていて、電源を安定させたり、ノイズを吸収したりと用途は様々です。
コンデンサの基本構造はどうなっているのでしょう。
コンデンサはわかりやすく例えると電池のようなもので、電気の充電、放電を繰り返します。
実際の電池に比べると容量はかなり小さいので、電池としては使えませんが、一瞬だけ大電圧が印加された(ノイズ)場合などに、コンデンサで吸収して、回路の負担を減らすことができます。
コンデンサは用途によって、様々な種類を使い分ける必要があって、コンデンサの特性は誘電体によって決まるんです!
つまり、コンデンサの種類の違いは誘電体の違いでもあります。
コンデンサの種類
セラミックコンデンサ
セラミックコンデンサは、誘電体としてセラミックを使ったコンデンサを指していて、チタン酸バリウムなどを誘電体として使用しています。
誘電率の大きさや高周波特性が良いという特徴があり、セラミックコンデンサの需要は年々高まっています。
主な用途として、平滑回路、バイパス回路、デガップリング回路などがあります。
フィルムコンデンサ
フィルムコンデンサは、誘電体としてプラスチックフィルムを使用しています。フィルムコンデンサは周波数特性(低ESR)と温度特性が良い特徴があります。
誘電体の材料としてはポリプロピレン(PP)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、ポリエチレンナフタレート(PEN)などがあります。
フィルムコンデンサは、高性能ではありますが高価な部品なため回路設計の際には本当に必要かどうかを見極める必要があります。
過大スペックになりすぎないように注意しましょう。
アルミ電解コンデンサ
アルミ電解コンデンサは、誘電体として酸化アルミニウムを使用しています。電解コンデンサは他のコンデンサに比べて非常に大容量という特徴を持っています。
有極性で使い方を間違えるとあっという間に故障してしまう可能性があり、周波数特性や温度特性が悪いという欠点もあります。
タンタル電界コンデンサ
タンタルコンデンサは、五酸化タンタルを誘電体として使用しています。
タンタルコンデンサは周波数特性と温度特性が良く、比較的大きい容量をもっています。
電解コンデンサと同じで有極性で、故障した場合ショートモードになる恐れがあるので、回路設計に注意が必要です。