トランジスタの一次降伏、二次降伏とは

電気・電子

ども!昨日もミラノ風ドリアを食べに行ったAmasawaです!
今回は、降伏現象について記事を書きたいと思います!

 
これはトランジスタだけでなく、FETでも起こる現象なので、半導体で何が起こっているのかを理解するのであれば、是非知っておきたい知識の一つです!

 
それでは行きましょう!

 

まずはトランジスタの復習!

トランジスタ(transistor)とは、電流を増幅したり、回路内でスイッチの役割をする半導体で、回路にはかーなり使われる重要部品の1つです!

 
トランジスタは、ベース(Base)、エミッタ(Emitter)、コレクタ(collector)の3つの端子があり、p型半導体とn型半導体で構成されています。

 
p型半導体とn型半導体の組み合わせによって、NPNトランジスタPNPトランジスタといったように、トランジスタの種類がわけられます。

 

NPNトランジスタは.半導体が「n型-p型-n型」の順に並んていて、PNPトランジスタは「p型-n型-p型」の順に並んだ構成となっています。

 
トランジスタはベース(B)に電流を流すことで、コレクタ-エミッタ間(C-E間)に電流を流すことができます。

 
これがトランジスタのスイッチの役割となっています!

 

一次降伏と二次降伏

トランジスタのIC-VCE特性には4つの状態があります。

①一次降伏状態(定電圧状態)
②二次降伏状態
③定電流状態
今回は一次降伏と二次降伏について考えてみたいと思います。

 
①一次降伏
 
降伏とは、物体に力を加えていったときに、ある点から物体の変形が急激に増加することを言います。

 
半導体における降伏は、電圧(力)を少しずつ加えていったとき、ある点で電流(変形)が急激に増加することを表します。

 
グラフでは、「コレクタ電流IC-コレクタ-エミッタ間電圧VCE」で表わしたものだが、データシート上では降伏領域までは記載されていなく、VCEがもっと高くなったところで降伏が起こる。

 
通常、VCEを徐々に増加させると、ある電圧からコレクタ電流が一定になります。電流が一定になってからも電圧を上げていく事で、電流が急激に増加する電圧が存在します。

 
これがデータシート電気的特性欄に記載してある降伏電圧です。

 
今回の部品だと「コレクタ・エミッタ降伏電圧BVCEO=30V」となっています。

 
このように降伏電圧に達し、電流が急激に増加することを一次降伏と言います。

 
 
②二次降伏

一次降伏状態にはいり、電力が増加していくと、ある点でコレクタ-エミッタ間(C-E間)電圧が急激に低下し電流が増加します。
これを二次降伏と言います。

 
一次降伏のあとに起こる現象だから二次降伏と言われているんですね!

 

FETの二次降伏の違いはなにか

FET 安全動作領域(SOA)の見方でも説明したように、FETの安全動作領域を表すSOAには、二次降伏領域があります。

 
この二次降伏領域とトランジスタの二次降伏には何が違うのでしょうか。

 
まず、FETの場合はコレクタ-エミッタではなく、ドレイン-ソース間電圧で考えます。FETで確認するグラフはID-VDS特性です。

 
トランジスタ同様、降伏電圧はデータシートに記載されています。VDSが降伏電圧に達すると一次降伏が起こります。

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